口喧嘩 




「――っ! うるさい!」
「な、なんだよ……」
「なんだはこっちの台詞だ!」
「ちょっと待て石田、声でかっ」
「君が馬鹿なことをいうからだろう!」
「馬鹿ってなんだよ!」
「馬鹿は馬鹿だ! 場所もわきまえず、よくもそんなことを……!」
「場所ったってこんなとこでしか云えねぇじゃねーか。どうせ家 で云ったってお前信じねえし」
「当たり前だ、どんな顔をしてそんなことを云えるんだ、君は!」
「この顔は生まれつきだ、悪かったな!」
「誰もそんなことは云ってないだろう! ご両親に失礼だ!」
「お前が云ったんだろうが!」
「そもそもは君があんなことを云うから……!」
「しょうがないだろ、事実なんだから」
「事実でもなんでも、云っていいことと悪いことが――」
「云って悪いわけないだろ、お前ほんとにわかってんのかよ」
「わかるわけないだろう、君の思考回路なんて!」
「そういう意味じゃねぇって!」
「じゃあどんな意味だ!」
「なんだよまた云わせたいのかこの野郎!」
「云うなと云っているだろう、君の頭はニワトリレベルか!」
「なっ……」
「ああ違うなその頭の色からしたらヒヨコだろう!」
「てめっ、それ云ったらてめぇなんてカラス頭じゃねーか!」
「ああ結構だねカラスはあれで馬鹿な人間より頭がいいんだよ!」
「ほんと可愛くないなお前!」
「光栄だね、君に可愛いなんて思われると考えただけで反吐が出る!」
「ああそうかよ、そりゃ可愛いこったな!」
「ふざけるなよ黒崎一護!」
「ふざけてねぇよ、お前俺のこと好きなんだろ!?」
「うるさいな! 君に云われる筋合いはないよ!」


注:ここは教室です。